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書評~事業計画を実現する戦略的契約書の作成・交渉ノウハウ

旬刊経理情報という雑誌に拙著「事業計画を実現する 戦略的契約書の作成・交渉ノウハウ」の書評が掲載されました。東京の中小企業診断士の勉強会YCSでお世話になった中外製薬役員の板垣利明氏に執筆頂きました。素晴らしい書評ありがとうございました。

 

(書評)

「ストーリーで分かる●●」「ケースで学ぶ●●」という本が人気だ。「●●のフレームワーク」「図解●●」といったノウハウ本も流行している。私の書棚にも、こうしたタイトルのビジネス書が10数冊は並んでいる。それらと一線を隔した難しいタイトルの専門書の書評を頼まれた。さぁ困った、と思っていたところ、ソフトカバーで手頃な厚さ(200ページ弱)の本が送られてきた。早速、目次に目を通してみる。序章と終章には「物語」という文字があるが、本章には堅苦しい用語が踊っている。やはり、ハードルが高いかなぁ・・・何しろテーマは「事業計画・契約書・交渉」だ。意を決して読み始める。2時間で読み終えた。な~んだ、読み易くて、実務的な内容じゃないか! 著者・出版社には無断で別タイトルを付けてみた。「入門 ストーリーで学ぶ  新規事業の立上げ手続き(特典:契約書ひな形・事業契約書フォーマット付き)」 これでは、やはり無粋か?

本書は、機械メーカーA工業でのX装置の再立上げという物語を通じて、事業計画立案から契約書に落とし込むまでの一連のプロセスが分かり易く解説されている。

著者は、「事業には差別化されたビジネスモデルが必須」と言い、市場・顧客が多様化し、スピードを求められる競業環境の下にあっては「自前主義に拘らず、提携・連携も必要」と説いている。そこで、「事業計画策定【1章】」と「戦略的提携の契約【2章】」に主点を置き、契約締結までに至る「交渉とプレゼンテーション【3章】」は後で主点と関連付ける形にしている。プロセスの時系列では、1章→3章→2章の順となる。

【1章】では、経営理念・SWOT分析、PPM、セグメンテーション、ターゲティング、マーケティングの4P、財務諸表といった事業計画策定のイロハが解説されており、企業診断士としての著者の知識の集大成となっている。60頁弱でうまく体系化されており、すんなりと読める。ここで、A工業の物語は、技術導入・製造委託・販売委託を活用してX装置をユーザー企業に供給していく事業戦略が計画される。

【2章】は、1章で立案した事業計画に従って、3社との技術導入・製造委託・販売委託契約締結の具体化フェーズとなる。「製作物供給契約」「ライセンス契約」「製造委託契約」「代理店契約」のひな形を示しながら、重要ポイントにはきちんと解説が付記されている。

そして、フィナーレを飾る【3章】は、実践的な交渉術やプレゼンテーション・スキル等が紹介されている。【2章】【3章】には、著者がサラリーマン時代に修羅場を通じて体得したノウハウがたくさん詰め込まれている。

壮大なテーマをストーリー仕立てにし、実務に必要な点に絞ってまとめあげ、多くのサンプルを提供している本書は、サラリーマンから経営者、さらにはコンサルタントにも手にとってもらいたい一冊として是非、お薦めしたい。

板垣 利明(中外製薬㈱ 執行役員 財務経理部長)

 

書評(雑誌に掲載された書評のコピー)

 

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