成功するには運ですか?

 

ある方から「成功するには運ですか?」とえらくストレートな質問を受け、一瞬、どう答えようかと言葉に詰まった。
以前ご指導頂いた経営コンサルタントの師匠は「運のいい人と付き合ってください」、「働いていた会社が倒産した、というような人は運が悪いので、従業員として雇わない」というようなことをよくおっしゃっていた。
「倒産を経験した人は運が悪いのでダメ」というのは合理的な根拠もなく、また、倒産から立ち直ったという方も大勢いますので、そのまま鵜呑みにしてはいけないと思いますし、「運」で全てを説明すること自体、極めて雑で危険な考え方だと思いますし、そんなことは百も承知の上でなおかつ師匠はそのようにおっしゃっていたのですが、とはいえ、このよくわからない「運」というものは無視できない重要なこと、ということです。
「麻雀放浪記」の作者である色川武大氏(阿佐田哲也氏)の「うらおもて人生録」という本があり、そこにはこの目には見えない「運」というものをどう「認識」するか、ということが書かれている。「運を減らしたときは、「運」が戻るまではジッとしておく」とか書いてあるのですが、実はこのことを知っているのと知らないのとでは、経営の仕方が変わってくると私は思っています。つまり、うまく行っていないとき、安易に新しいことに手を出しても、結局うまく行かない、ということなのです。そういうとき、新しいことをやりたがっている経営者に、「もう少し今の状況を改善してから動きましょう」というときに、アンゾフのナントカとか、経営戦略マトリックスとかで、理屈で説明できなくもないのですが、「運」という言葉を使って説明した方が、なんとなく座りがよかったりするのです。
とはいえ、「運」で全てを説明すると、勘だけの危険な方向に行きかねないので、やはりしっかりと使い方を考えなければならないということです。
しかし、やはり、「運」は重要なものです!

 

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