2010-02-14 22:05:18
上村愛子選手について
昨日、バンクーバーオリンピックが始まった。
そして今日、モーグル予選・決勝で上村愛子選手をテレビの前で応援した。新聞では、男子顔負けの滑りができるのは上村選手が1番、というようなことがよく書かれていたが、予選を見た限りでは、そんなことはなかった。そして決勝では、残念ながら4位でメダルに届かなかった。
上村選手は、カービングターンという技術を真っ先に取り入れ、2年前にワールドカップ総合優勝を果たし、去年は世界選手権で優勝した。しかし、当然ながら、ライバル選手達は同様の技術を習得し、上村選手が先行していた差はあっという間に縮まり、そしていつの間にか追い抜かれていた、ということだろう。今期のワールドカップでは1勝もできなかったことを考えれば、「金メダル」と騒ぎ続けたマスコミは、どういうつもりだったのだろうか?
結局、上村選手のキャリアのピークがオリンピックのタイミングよりも1~2年早く来てしまったというしかない。恐らく、上村選手も、関係者もみんな、わかっていたのではなかろうか。もはや上村愛子の時代は終わってしまっている、ということが・・・
決勝後、上村選手は、「自分の持てる力を全て出し切った」と涙を流しながら語った。彼女の涙を見て、「これが最後だな」と思った。「オリンピックでメダルを獲得するためにやれることは、もはや残っていない」。そう彼女自身は考えているように思えた。
オリンピックではメダルを取ることができなかった。しかし、「上村選手が世界一」と言える時期が確実にあった。
だが、それでもやはり、オリンピックでメダルを取ってもらいたかった。