自己啓発~経営個人指導塾・財務決算書指導・経営哲学

 

2009-11-17 22:39:15
小野竹喬の青空
先日、ふと見上げた地下鉄の中吊り広告から目が離せなくなった。大阪市立美術館で開催中の小野竹喬展の広告で、3本のススキと緑の野草が、雲の浮かんだ大きな青空を背景に、スッと佇んでいる、静かでさわやかな作品である。どうしてこれほどこの絵が気に入ったのか、そのときは自分でも不思議だった。調べてみると、小野竹喬は文化勲章を受けた日本画家で、広告の作品は「野辺」というものであった。
先週土曜日、早速見に行くことにした。多くの作品をゆっくりと眺めながら、どういうわけか、心の深いところが震えるような感動があった。今までになかったことだ。
それほど大きくもない「野辺」の前で立ち止まり、なぜ、これほど引き込まれるのか考えてみた。そして、その理由が、大きな青空にあるのではないか、ということに気がついた。小野氏には、見上げるように、大きな青空を背景に描いた作品が多かった。おそらく私は大きな青空に反応したに違いない。
長男が生まれたとき、ちょうど北京郊外のプラント建設現場に単身赴任していた。中国メシにつくづく飽き飽きしていたので、毎週週末に、職場の人たちと一緒に北京のイトーヨーカドーに食材の買出しに行くのが習慣になっていた。イトーヨーカドーからの帰り道、王さんが運転する松花江という小型車に揺られながら、早春の晴れ渡った青空を見上げた瞬間、息子の名前が閃いた。そして長男は、晴れた青空のような名前になった。
空の青さを見つめていると私に帰るところがあるような気がする
大学時代に友人が教えてくれた、谷川俊太郎の詩 「空の青さをみつめていると」の一節だ。友人は、この詩で、空を見上げたときの不思議な帰属感の理由がわかった、と言った。
どうして、これほど青空に魅かれるのだろうか?よくわからない。「己を知る」ということは、本当に難しいことだ。

 

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