ビジョナリー・カンパニー~経営理念・ビジョンはイズミ行政書士・中小企業診断士事務所

2009-03-26 01:19:47

ビジョナリー・カンパニー

1995年に出版された「ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則」(ジェームズ・C・コリンズ、ジェリー・I・ポラス著)を読んだ。原題は「BUILT TO LAST – SUCCESSFUL HABITS OF VISIONARY COMPANIES」であり、直訳すると「継続するために構築された-理想を追求する会社の成功する習慣」となる。

この本は、GE、ソニー、ウォルト・ディズニー、ウォルマートなどのビジョナリー・カンパニーと、かつてライバルであったにもかかわらず今や大きく差が開いてしまった会社とを比較し、一体何が違ったのかを追求した力作である。

それではビジョナリー・カンパニーにはどのような特徴があるのであろうか?

*心から信じていて、永久に変わることのない強い信念(基本理念)があり、会社の活動全てが基本理念に基づいている。
*創業者がいなくなっても、会社の基本理念に共感し適合できる人材が生き残るエリート主義(生え抜きの経営陣)とカルト的な文化により、基本理念のDNAが引き継がれていく。
*金儲けを超えた理想と現実的な利益を同時に追求する。
*気概と自信を持ち社運を賭けて大胆にチャレンジすると共に、失敗を恐れずに次々にチャレンジし、うまくいったものを残していく、会社が発展し続ける積極果敢な仕組みがある。そして自己満足に陥らない仕組みがある。

要するに、心底信じている理念や理想を、誰が何と言おうとも貫き通し、かつ永久に貪欲に追求し続ける仕組みを作り上げた会社ということである。
例えばソニー。「自分たちが新製品で世の中をリードする」というポリシーのもと、市場調査などに力を入れず、需要があるかどうかわからないものを次々と世に問うたのであり、その結果がビデオであり、ウォークマンであったのだ。

こういう強い信念に殉じてしまうビジョナリー・カンパニーの創業者は、心にポッカリ風穴が開いていて、やむにやまれずに常軌を逸した行動を取り続けた情熱家であり、理想家であったと私は想像する。その情熱・理想は余りに巨大過ぎて、50年以上経過しても今なお、他の人たちに伝染し続け、会社と共に生き続けているのである。

それでは創業者の巨大な情熱の源泉である心の風穴は、一体どこから生まれたのであろうか?ここのところはこの本には書かれていない。創業者の方々に聞いてみたら、どう答えるだろうか?「生まれたときから風穴が開いていたので、どうしようもなかった」というかもしれない。きっとそう答えるだろう。

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