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主力商品を失ったら

昨日、カンブリア宮殿にフジフィルムが出ていた。デジカメの普及に伴い、カメラフィルム最大手であった米コダックが倒産した一方で、フジフィルムは成長し続けている。その真相に迫る、というものであった。

フジフィルムの化粧品のCMが流れ始めた数年前、「デジカメで苦しくなってるんだろうが、ブランド力がモノをいう化粧品でどれだけの売上を作れるのだろうか?」とCMを見ながら思った、という記憶が残っている。

売上の6割をたたき出していた主力商品がわずか数年間で需要がほとんどなくなってしまう、というとき、あれほどの大企業が雇用を維持し続けるのは並大抵のことではない。当てにしていた大企業が海外進出し、あっさりと切られて途方にくれる中小零細企業も多いが、数百人、数千人規模の雇用維持のための売上・利益規模を確保するのはレベルが違う。そこを乗り越え、成長し続けているというのは驚きであるが、その真相は「技術力」「チャンレンジャー精神」であった。

なぜ化粧品か、というと、社内で議論した結果、技術を活かせる分野として、化粧品が「残った」というのだ。キーワードは「浸透力」。フィルムのナノ技術を活かし、肌に成分を浸透させる技術がライバル企業にはなかったということだろう。そして、技術が「フィルム」という様々な分野に応用可能なものであったことも大きい。これが「組立のすり合わせ能力」とかになると、アジア勢の安い労働力に負けてしまうことになっていく。いわゆる「スマイルカーブ」である。

それと、巨人コダックに挑み続けてきた「チャレンジャー精神」が、この危機を乗り越えるための土壌としてあった。これがないと、全くの異業種で新規事業を立上げ、軌道に乗せていくことはできない。

先の見えない乱戦の世の中で、自分の積上げてきた技術のコアを磨き上げ、果敢にビジネスチャンスにチャレンジしていく。フジフィルムという会社はスゴイ会社だ。

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