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商売の必勝パターン~海外進出支援・英文契約書・輸出入契約書のイズミ行政書士・中小企業診断士事務所

 

2009-06-13 12:53:12
プロとアマ
テーマ:ブログ
久しぶりに古本屋に入ったら、丸山健二氏のエッセイ「イヌワシ讃歌」(文藝春秋社1977年8月15日発行)があったので、買うことにした。
丸山健二氏をご存知の方はどれくらいいるだろうか?3年くらい前に20歳くらいの女性作家2人が芥川賞を最年少で受賞したことがニュースとなったが、それまで30年以上もの間最年少記録を持ち続けた作家であり、私の好きな作家である。
氏は、会社が倒産しそうになった際に、「夏の流れ」というたった一本の小説で文学界新人賞を受賞し、そのまま最年少で芥川賞までかっさらった。この小説は、死刑執行官の物語で、10年以上も前に読んだが、主人公が、強盗殺人犯の死刑執行後の特別休暇に、身重の妻と小さな子供と一緒に海に行くラストシーンは、今でも鮮やかに思い出すことができる、美しいものであった。
氏の紹介はさておき、この古いエッセイ集に、映画のことを書いた「演技と偶然」というタイトルの短い文章が含まれている。「イージー・ライダー」と「夜の大捜査線」を比較しながら、独自の映画論を展開しているのであるが、そこに次のような一節がある。
Quote
<<イージー・ライダー>>が偶然をあてにしすぎた割には運に恵まれていい出来になったように錯覚させたのに対して、<<夜の大捜査線>>は注意深く狙って、狙った通りの効果を得た作品である。アマの仕事に対してプロの仕事。堂々と料金をとれない映画に対してとれる映画。
ロッド・スタイガーのが演技であって、ピーター・フォンダのは地。もちろん地の魅力は認めるが、そう長つづきするものではない。
Unquote
これまた、私の好きな作家である色川武大氏が、博打を切り口に「プロはフォームの世界である」と言っている(新潮文庫「うらおもて人生録」)。プロは、一生を通じて、それでメシが食えないといけない。そのためにはその人独自のフォームを作り上げることが大切である、と。
それでは、「フォーム」とは何か?色川氏流にいうと、それを守れば8勝7敗、9勝6敗くらいに勝ち越せる「技術」、というところだ。
経営でも、自分の強みを活かして堅実にやっていたが、新分野に手を出して、フォームを崩して自滅していく、というケースがよくある。経営者の皆様と話していると、自社の強みを意外と認識していない。それを守ればメシが食える、というベースがあって、それを元にステップアップしていくのが、王道である。いい経営者は、絶対に守らなければならない「フォーム」をしっかり認識しているものだ。

 

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