オリンピック選考会を兼ねた日本陸上選手権大会の2日目を長居競技場に見に行った。やはり面白かったのは13連覇をかけた村上と、今年急成長してきたディーン元気の勝負になった男子槍投げだ。スタンドの上の方から見ていると、このふたりの槍は、他の選手と軌道の高さがまるで違っているのが分かった。最初、村上が自己記録を2度更新し、83メートル90台をたたき出し、さすがにオリンピックでメダルを狙うベテランの執念が勝つのではないか、と思っていたら、早大のディーンが村上よりも8cm遠い84メートル台の投擲で逆転し、優勝した。オリンピックイヤーに急成長したディーンの「ツキ」と「勢い」が、そのままオリンピック代表の座までかっさらってしまった。しかし、これは村上にとってもよかったのではないだろうか。村上も恐らくオリンピック代表として選ばれるだろう。ベテランの村上にとって、もう一度自分に火をつけるきっかけになるだけではなく、ひとりエースのプレッシャーからも解放され、純粋に競技に集中できるようになれるのではないだろうか?今回の勝負がオリンピックでの戦いにどう影響するのか?オリンピックでの二人の戦いに注目したい。
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